派遣切りやらの問題

一言で言うなら、「甘えるな」っていうレベルの話ですよ。
確かに、一時期、正社員の椅子を蹴って派遣登録に切り替えるのが流行った時期がありました。
でもそれって、「自分で選んだ」んですよ。短期的に見れば賃金もちょっと上がるしなどといった理由でね。
「好きで派遣になったんじゃない!正社員になりたかったのになれなかったんだ!」という人も結構いるけど、それこそ甘えです。
業種や勤め先、勤務形態を欲張らなければ、いわゆる氷河期のまっただなか、一番ひどかった頃だって、いくらでも仕事はありました。
第一、社会全体や国に文句をいえるだけの努力をしてきたのでしょうか?
諸外国とくらべ、日本は"人並みに"努力した人に対して、異常なほど優しい国です。
学生時代に勉強したのでしょうか? 最低でも国語と英語、数学はやりましたか?
遊びほうけず、しっかりとした計画の元、行動したのでしょうか?
ちょっと頑張れば、誰でも「国公立の」大学に簡単かつ激安で学ぶことができる国なんて、世界広しといえど、日本くらいなものです。
ほんのちょっと頑張れば、誰でも資格が、それも専門系の資格が複数取得できる国なんて、ほんと日本くらいなものです。


それでも、「自分は悪くない、国が、企業が、社会が悪いんだ!」と言えるのでしょうか。


知人に、片親を突然なくし、かなりの額の借金だけが残った人が居ます。しかも、部落系の人です。
奨学金制度を最大限に利用し、旧帝大系の某国立大学を出て、いまじゃ誰でも知ってる大企業に勤めてます。


そして、"本当に"どうしようもない状況に陥った人には、きちんと国が庇護し支援する体制が整っています。


派遣切り、なんていって今更騒いでますが、そもそも、「派遣労働者」というものが、雇う側からみればどういう立場なのか、30秒も考えればわかったはず。
景気が悪くなれば、人件費が非常に高い日本の企業は、真っ先に人件費圧縮を考えます。そういったときに「切りやすい」から派遣で賄うんです。そうでなくても、福利やらの面で使いやすい=つぶしがきくから、派遣を雇うんです。
だいたい、おおよそすべてのケースで、雇用する側が"派遣会社に"払う額は、正社員やパートを雇う場合と比較し、高額です。
しかも、どんな人がくるかわかりません。
でも派遣をとるだけのメリットがあるんです。
当然、その裏返しとして、派遣社員側にとっては、デメリットだらけです。
そんな立場なのにも気づかず、だらだらと過ごして居たからこうなったのでしょう。
さっさとどこかの正社員になるなり、いまはいくらでも人手が欲しい、林業や農業に行けば良かったんです。


ちょっと前に流行った考え方があります。
「自由化・個人主義(&それに付随する自己責任)」
そうして踊らされた人たちが、今まさに、自己責任社会の恐ろしさに直面してるだけの話です。