CPUとGPUの融合〜AMDの妄想〜

大阪に帰ってきました。
やっぱり家が一番だらっと出来ていいですね。


さて今日はこの話題。
メモリが大きな壁となるAMDのFUSIONプロセッサPC Watch
この記事だと、なんか長々と書いてますけど、要するに、実効性能に効いてくるのは、スカラープロセッサ(従来のCPU部)はメモリレイテンシ>帯域で、ベクトルプロセッサ(GPU部)は帯域>>>>>レイテンシだってことを知っていれば、何をいまさらって感じの内容です。
でですね、気になったのは、AMDはこのFUSIONという、実にお粗末な、「なんちゃってベクトルプロセッサ」で、HPC分野に殴り込みをかけるつもりらしいというところです。
単精度、しかも演算の正確さより速度を追求したアーキで、どうやってHPCに活用しろと・・・ライブラリの問題もありますし、HPCで使うなら、素直にSIMDを叩いたほうがいいと思います。
結局、このFUSIONプロセッサで何ができるか。それを考えたとき、現行の統合チップセットのように、単にグラフィック機能を融合したCPUができるだけでしょう。
その世代になっても、統合できるGPUコアの制約などから、外部のビデオカードのサポートを継続することは早々に決まってますし、万が一、GPUをそのままベクトル演算に流用できる環境が整っても、PCI-ExpressやHT経由で、(統合されたGPUより)強力なGPUないしコプロセッサを使うのが主流になるでしょうから。


どうも、Athlon64 FX-7xシリーズ(DualCore*DualCPUでのQuadCoreプラットホーム、らしい・・・)見てても思いますが、今のAMDはあせって方角を見失ってるように思えます。
64シリーズでIntelに対し優位に立ってたことに胡坐をかいたせいですかね・・・
私はIntel厨ですが、競争相手居てくれたほうがユーザーとしてはいいので、AMDにも、自滅しない程度にはがんばって欲しいものです。


以下、超個人的な考え
そもそも、最近はスカラ/ベクトル融合機が流行ってるし、すべての方面でベクトルチックな演算が求められてるわけじゃないってことを考えると、このCPU+GPUの流れは、単にプロセッサおよびシステムの価格を底上げするだけにとどまる気がします。今度のCPUにはビデオカードの機能が内蔵されてるんですよ!さあお買い得だよ!買った買った〜!なノリ。
CPUにFPUが統合され、SIMDが乗っかり、メモリコントローラが内蔵されて、CPUの機能は肥大化してきたけど、ユーザー側(正確にはソフトウェア)の使用方法もそれに合わせて進化してきたのも確かです。だからそのうちGPU部を活用できるようになるかもしれませんが、まずは外部に留めて、それを有効に使える環境を整えてから融合すればいいのになと、そう思います。ま、Intelも同時期にGPUを統合したCPUを投入するそうですし、私なんかが思いも付かない移行プロセスが待ってるのかも知れませんが。